Symantecが同社のpcAnywhereソフトウェアを無効にして欲しいとの発表を行って多くの人々を驚かせました。2006年に盗難に遭ったものの無意味だと思われたソースコードが、実はハッカーにとってさほど無意味でもなかったのです。様々な脅威から自分を守るために利用するウイルス対策ソフトウェアが、今度はハッカーの攻撃に利用されているのです。
2006年、Norton Antivirus Corporate Edition、Norton Internet Security、Norton SystemWorks、およびpcAnywhereのソースコードをハッカーたちが盗みました。ハッカーらは先ごろ、ソースコードを公表すると脅迫してきました。ただ、2007年以降のアップデートにより攻撃に対するリスクはすべて解消される、とSymantecがユーザに対して断言したため、この脅迫は決定力に欠けました。このことは、pcAnywhereを除きすべて本当であるように思われました。
それでも、(新旧どちらであれ)盗まれたソースコードを利用できるサイバー犯罪者は、それを研究することができます。彼らは暗号技術やエンコーディングの仕組みを学ぶことができるほか、最近のアップデートで見落とされたセキュリティホールを見つけることさえ可能です。一旦セキュリティホールを特定してしまえば、新たな攻撃のための新たな悪用手段を開発することは可能です。これこそまさにハッカーがしてきたことなのです。
SymantecのpcAnywhereソフトウェアを利用すると、リモートから自分のPCをほかのPCに接続できるようになります。PC間のコミュニケーションの安全確保に使用する暗号化/エンコーディング手法にセキュリティホールがあったのです。ハッカーたちは通信を妨害して信号を攻撃に利用できることを学んだのです。
Symantecは「pcAnywhere 12.0、12.1、および12.5の顧客全員のリスクが高まっている」との声明を出し、「既知の脆弱性が抱えるリスクを解消するソフトウェア最終アップデートを公開するまで同製品を無効にする」ようアドバイスしました。
その後pcAnywhere 12.5用の緊急パッチが投入され、バージョン12.0や12.1用のパッチも準備が進んでいます。Symantecでは、これ以前のバージョンのユーザにもまず12.5にアップグレードし、その後の公開に合わせてパッチを適用し、それから「一般的なセキュリティのベストプラクティスを守る」ようアドバイスしています(もちろん、いずれにせよ常に守っていることですよね?)。



